アクセシビリティ強化の背景
インターネットの普及、高齢化の進展を背景に、障害者や高齢者も含めてより多くの人が使いやすいウェブサイトの制作がますます重要になっています。障害者や高齢者は、音声読み上げソフトを使用したり、ブラウザのユーザ補助機能により文字の大きさや文字色・背景色を変えたりしてウェブサイトを閲覧していますが、配慮したウェブサイトが少ないため、こうした支援ソフトや機能が十二分に効果を発揮できないことがあります。
これを受けて経済産業省は平成16年6月に、「JIS X8341-3高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」(以下、ウェブコンテンツ JIS)を初めて制定し、ウェブサイト作成にあたっての障害者・高齢者に対する配慮を標準化し、政府・地方自治体に加えて銀行等の社会的役割の大きい企業が積極的に準拠することを求めました。平成28年3月には、『WCAG 2.0』がISO/IECの国際規格になったことを受けて、その一致規格となるよう『JIS X 8341-3:2016』と改正され今日に至ります。